第7章はアジア・オセアニア地域4ヵ国を紹介!
地理・気候・コーヒーについてざっくりとまとめました。
① 中国(中華人民共和国)
■地理・気候
中国国土は日本の約26倍とかなり大きく、首都は北京。高原・丘陵・盆地・台地・砂漠と地理的特徴は豊富にあります。世界最高峰エベレスト山と世界第2位のK2山がそびえ立ちます。中国にもコーヒー栽培に適した環境があり、主に雲南省という地域がそれに当たります。ここでは標高1,000~1,500mでコーヒー栽培がされており、寒暖差や土壌の条件等環境が整っています。
■中国コーヒー
雲南省では主にアラビカ種が栽培され、中国国内の約9割もの栽培量を占めています。酸味は控えめでほのかに甘味があり、苦味もほどよくスっと飲める風味が特徴です。
② インドネシア(インドネシア共和国)
■地理・気候
赤道直下のインドネシアは日本の約5倍の国土を持ち、首都はジャカルタ。雨季は11~4月で、日本の梅雨とは違いゲリラ豪雨のような雨が降り注ぎます。火山が多いこの地域は土壌の質が良く、コーヒー栽培に適した環境が形成されています。
■インドネシアコーヒー
インドネシアコーヒーはコーヒー生産量世界トップ10位にランクインしています。インドネシアではロブスタ種が約9割を占めており、ジャワコーヒーがそれに当たります。他にはマンデリンやトラジャという銘柄があり、これはアラビカ種です。マンデリンとトラジャはインドネシア産コーヒーの中で希少銘柄に値する銘柄です。マンデリンは弱めの酸味と深い苦味が特徴。トラジャは酸味と甘味のハーモニーを楽しめることが特徴です。個人的にトラジャコーヒーが好きで行きつけのコーヒーショップで良く頼みます。
③ 東ティモール(東ティモール民主共和国)
■地理・気候
インドネシア東部に位置する東ティモールの首都はディリ。国土は日本の首都圏と同じくらいです。国土の約6割が山岳地帯で形成されており、国内最高峰はラメラウ山(2,963m)。インドネシアと同じくコーヒー栽培に適した環境です。
■東ティモールコーヒー
東ティモールではアラビカ種とロブスタ種のハイブリッド種が有名です。自然交配が産み出した奇跡のハイブリッド種で、今や世界でも注目を浴びるようになりました。スッキリとした酸味にハッキリとした苦味、豊かさを感じる香りが特徴です。
④ インド(インド共和国)
■地理・気候
今や世界一の人口を誇るインドの首都はニューデリー。国土は日本の約9倍。陸地は主にパキスタン・ネパール・バングラディシュ・中国に隣接していて、沿岸はアラビア湾・ベンガル湾に囲まれインド洋が広がっています。そのインド洋には有名なリゾート、モルディブがあります。また、インドでは大体の方が知っている大河、ガンジス川が流れています。
■インドコーヒー
インドコーヒーは酸味と苦味がバランス良く風味の豊かさが特徴です。栽培量は約7割がロブスタ種、残りがアラビカ種です。インドでは5月頃から1ヶ月程モンスーンという季節風が吹きますが、このモンスーンを利用してコーヒー豆に風を当て続ける独特な精製方法がなされ、モンスーンコーヒーという名称がつけられています。酸味を感じないしっかりとした苦味のあるモンスーンコーヒーは他にはない特別なコーヒーと言えます。