第4章は南米・カリブ海(中米)地域4ヵ国を紹介!
地理・気候・コーヒーについてざっくりとまとめました。
① エルサルバドル(エルサルバドル共和国)
■地理・気候
ホンジュラスとグアテマラの間にあるエルサルバドルの首都はサンサルバドル。国土は九州の約半分と小さな国です。主に山で構成されていますが中央には高原があります。ホンジュラスとの国境にはエル・ピタル山がそびえ立っています。雨季は5~10月に訪れ、月に300~400mmもの雨が降ります。
■エルサルバドルコーヒー
アラビカ種のみが栽培されるエルサルバドルコーヒーは高品質な豆が多く、まろやかでシロップのような甘味と上品な酸味が特徴です。マイルドなコーヒーのため、誰でも飲みやすいコーヒーです。
② キューバ(キューバ共和国)
■地理・気候
アメリカ合衆国のマイアミから海を渡った所にあるキューバの首都はハバナ。国土は日本の本州の約半分の大きさで島国。年間平均気温は約25℃と高く、雨季は6~10月に訪れます。カリブ海で発生するハリケーンの影響が大きい国です。直近でも強烈なハリケーンに見舞われ、ニュースでも話題になりました。
■キューバコーヒー
キューバのコーヒー栽培は、キューバ革命の後に国営化されました。アラビカ種が主流で、酸味と苦味がバランスよく取れている特徴があります。気温変化や土壌、栽培箇所、日照量とコーヒーにとって最適な環境だからこそバランスの取れた美味しいコーヒーが生まれています。
③ ベネズエラ(ベネズエラ・ボリバル共和国)
■地理・気候
南アメリカ大陸北部に位置するベネズエラの首都はカラカス。国土は日本の約2.4倍です。年間降水量は約2,000mmで雨季は5~11月。コーヒー栽培が盛んな標高1,000m付近の年間平均気温は約21℃でコーヒー栽培に適した環境があります。
■ベネズエラコーヒー
ベネズエラコーヒーは主にアラビカ種が栽培されています。南米の中では個性的な味わいが特徴で、さっぱりした酸味とマイルドな苦味の融合が楽しめます。
④ ジャマイカ
■地理・気候
キューバから南へ約140kmに位置するジャマイカの首都はキングストン。国土は千葉県と神奈川県を足したくらいの島国です。コーヒーに興味のある人なら耳にしたことのあるブルーマウンテン山がある国です。コーヒー生産が盛んな標高約900m以上の年間平均気温は約22℃で、雨季は5~6月、10~11月にあります。日本とジャマイカは1964年に国交を樹立し、コーヒーは両国の繋がりを保つ役割として現在も活躍しています。
■ジャマイカコーヒー
折角なのでブルーマウンテンコーヒーについて紹介します。品種はアラビカ種、栽培~収穫まで全てが手作業で行われ、ブルーマウンテン山脈で定められた地域のブルーマウンテンエリアで収穫されるコーヒー豆のみブルーマウンテンコーヒーを名乗れます。特徴は、フルーティーな酸味がほのかにあり、甘味をふわりと感じ雰囲気の良い香りが漂います。かなり高価な豆ですが、是非ストレートでブルーマウンテンコーヒーを感じてみてください。因みに、ブルーマウンテン山はブルーアンドジョンクロウマウンテンズ国立公園の中にある最高峰であり、この国立公園は世界遺産として登録されているため、世界遺産から産まれるコーヒーでもあります。